皆さんは流量測定を行ったことはありますか。
流量測定は、設計や製造工程で効率や品質を左右する重要な工程です。
今回は流量測定に用いる流量計について解説していきたいと思います。
流量計の役割と重要性

流量計は、色々な用途で利用されています。
例えば、プラントでは配管内の流量をモニタリングすることで、リソースの最適化を行っています。
適切な量の流体を運ぶことによって、無駄を減らして、コスト削減や効率の向上が期待できます。
流量計の種類
流量計にはいくつかの種類が存在します。
その中でも代表的なものを紹介します。
差圧式流量計
差圧式流量計は、管内の圧力差を利用して計測する流量計です。
ベンチュリ管が使用されていることもあります。
幅広い流体に対応可能で、シンプルな形状のため、低コストなことが利点です。
ただし、圧力損失が大きい場合があり、高い精度が求められる場所には向きません。
タービン式流量計
タービン式流量計は、流体がタービンを回転させることで、回転数を計測して流量を算出することができます。
高精度で幅広い範囲の流速に対応することができます。
ただし、高粘度の流体では、タービンが上手く回転できず、測定精度が落ちることがあります。
渦式流量計
渦式流量計は、流体内に発生する渦の周波数を計測して流量を算出する測定器になります。
機械的な可動部がないため、メンテナンスが容易です。
また、液体、気体、蒸気など様々な流体に対応することが可能です。
しかし高粘度の流体に対しては、正確に測定ができないことがあります。
超音波式流量計
超音波式流量計は、超音波を用いて流体の流速を測定します。
非接触で測定可能なため、流体の圧力損失をなくすことができます。
既存の配管に後付けすることも可能ですが、初期コストが高いことと、配管の材質によっては音響特性に影響を与えてしまいます。
電磁式流量計
電磁式流量計は、電磁誘導を利用して、流体の速度を測定する装置のことを指します。
導電性のある液体に対して、高精度な測定が可能です。
圧力損失もほとんどありませんが、油やガスのような非導電性流体には不向きです。
流量計選定のポイント
流量計を選定するときには、以下の条件を考慮しましょう。
・流体の種類と性質
測定した流体が液体・気体か、導電性かどうかなどが考慮するポイントなります。
・流量範囲
使用する流体の最小から最大までの流量を測定できるかの検討が必要です。
・設置環境
設置場所の温度条件や耐久性を満たしているかを考慮します。
・精度要件
測定の許容差がどのくらい必要かを確認します。
・コスト
初期費用だけでなく、メンテナンス費用や運用コストも考慮しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は流量計について解説してきました。
まとめると以下のようになります。
- 流量計は、管内の流量を観測するときに用いられる
- 流量計の種類には、差圧式や電磁式など様々な種類がある
- 測定物や環境に応じて、適切な流量計を選ぶことが重要