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材料加工

板金加工のヤゲンとは?【材料加工の基礎解説】

皆さんはヤゲンという物をご存じでしょうか。

板金加工で使用する部品の一種ですが、機械設計をする上ではヤゲンの理解も必要になります。

今回は板金加工のヤゲンについて解説したいと思います。

ヤゲンとは?

板金曲げのイメージ

ヤゲンとは、板金の曲げ加工に使用する金型のことを指します。

板金加工方法の種類として、穴あけや絞り加工もありますが、曲げて形を作るという方法もあります。

板金を曲げるときは、ダイと呼ばれる型の上に板金を設置します。

そして板金の上から金型を押し込んで曲げます。

このように板金曲げるときに上から押し込む型を金型と呼びます。

ちなみに板金加工については、以下の記事で説明しています。

ヤゲンの種類

ヤゲンにはいくつかの種類があります。

主に以下の図で示すような断面のヤゲンが一般的です。

曲げる方法によって使い分けています。

ヤゲンのイメージ図

ただし、加工機や加工業者によっては他にも使えるヤゲン、使えないヤゲンもあります。

加工を依頼する前に使用できるか確認しておきましょう。

ヤゲンが入らない形状

板金によっては、ヤゲンが入らない形状もあります。

このような形状を無理に作ろうとすると、必要な公差が満たせないなど品質面で問題が生じることになります。

代表的な例を2種類説明したいと思います。

箱型の形状

断面がロの字型のような箱型の形状の場合、どのような順番で曲げを行ったとしても、必ずヤゲンと板金が干渉してしまいます。

板金とヤゲンの干渉によって、十分な圧力がかけられずに曲げられないということもあります。

この場合の対策としては、部品を分けることが考えられます。

例えば、凹型の板金を2つ組み合わせてねじで固定する、もしくは溶接で取り付けるという方法が考えられます。

ただし、2つの部品を組み合わせる場合は、公差の検討を忘れないようにしましょう。

曲げ近くに凸部がある場合

曲げ近くに凸部形状がある場合も、ヤゲンと凸部が干渉してしまいます。

凸部形状の例として、バーリングや圧入ナットなどが挙げられます。

この場合も無理に曲げようとすると凸部に傷をつけてしまうだけでなく、金型が破損する可能性も出てきてしまいます。

対策としては、曲げと凸部形状の距離を離すということが考えられます。

具体的に何mm離せば良いかについては、ヤゲンの大きさによって異なりますので、加工者と相談しながら決める事が必要になります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は板金加工のヤゲンについて解説してきました。

まとめると以下のようになります。

まとめ
  • ヤゲンとは板金の曲げ加工に必要な金型の一種
  • ヤゲンには種類があり、曲げ方によって使い分ける
  • ヤゲンが入るかどうかについても形状を検討する必要がある
本記事は以下の文献を参考にしています
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