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材料加工

金属加工の代表手法4選【機械設計の基礎解説】

皆さんは金属と聞いて何を思い浮かべますか?

鉄、アルミ、銅など、身の周りに金属は溢れていますね。

今この記事を見ているPCやスマートフォンにも、もちろん金属が使われています。

ところで皆さんはそんな金属加工をご存じですか?

今回は代表的な金属の加工法を4つ説明したいと思います。

板金加工

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まず基本となるのがこの板金加工です。

板金とは、厚さ数mmの金属の板のことを指します。

薄いものでは厚さ0.4mmのものがあったり、厚いものでは10mm以上のブロックのような板を板金と呼ぶこともあります。

加工については、折り紙を作るときに似ています。

板金に穴を空けたり、曲げたり、複数の板の一部を融かしてくっつけたり(溶接と呼びます)することで、理想の形に近づけていきます

身近なものだとフライパンなどが代表例になります。

板金加工のメリット

なぜ基本となるかというと、トータルでかかるコストが安価になりやすいという傾向があるためです。

他の加工法であれば、専用の型を作ったりする必要がありますが、板金加工であれば、汎用マシンで加工が可能です。

(もちろん板金用金型というものも存在し、加工工程削減のために使用することもあります)

そのため、「まずは板金で作成できないか」という点を考えることが設計のスタートとなることが多いです

板金加工のデメリット

板を加工することになりますので、加工上の制限が多いです。

1枚の板から加工するため、断面が「山」のような形をしている形状を作ることはできません。

また曲げの近くに穴を配置してしまうと、穴加工→曲げ加工の順で加工するため、穴の形が歪んでしまうこともあります。

このような加工制限を考えながら形状を検討していくことも、機械設計者には必要になります

削り出し加工

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「削り出し」と呼ばれたり、「除去加工」と呼ばれたり、「ひきもの」と呼ばれたりすることもあります。

今回はイメージが付きやすいように「削り出し」と表現します。

この削り出し加工は、文字通り金属のブロックから削って加工していきます

代表的なものだと、旋盤という円形に削る加工機や、ボール盤と呼ばれる穴あけの加工機、フライス盤と呼ばれる垂直方向に削っていく加工機をしようして削ります。

削り出しのメリット

板金と異なり、ある程度自由に形状を作ることができます。

円柱の形状でも、X型の形状でも、一つの部品で作り上げる事が可能です。

削り出しのデメリット

いくら自由に作れるとはいっても、加工機の刃が入らないような複雑な形状は作れません。

また形状が自由に作れる分、加工の手間がかかります。

そのため、板金加工と比較してコストが高めになることがあります。

ダイカスト加工

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ダイカスト加工とは、金型と呼ばれる入れ物に、高温にして融かした金属を流し入れ、冷やして固めることで作る方法です。

身近なものだとチョコレートを作る製法に似ていますね。

ダイカスト加工のメリット

板金加工よりも形状の自由があり、削り出し加工よりも低コストで作ることができます。

ちょうど二つの加工の中間的な立ち位置になります。

ダイカスト加工のデメリット

製品自体は削り出し加工より低コストでできるものの、金型と呼ばれる入れ物の加工費がかかります。

この金型の代金を支払ってでも収支プラスにできるか、という点も設計者が考慮しておくべき点になります。

また一度金型を作ってしまうと、修正に時間もお金もかかってしまうので、金型作成前に慎重な検討が必要です。

そのため試作は削り出し加工で、製品はダイカスト加工を行うということもあります。

金属3Dプリンター

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ここ数年で話題になっているのが、金属3Dプリンターによる加工です。

3Dプリンターとは、薄い層の断面を何重にも積み重ねていき、形を作っていく加工法です

金属3Dプリンターのメリット

今まで加工できなかった形状を作ることができます。

曲げられないとか、加工機の刃が入らないとかを気にしなくて済みます。

つまり最小限の形状で形を成形することが可能です。

金属3Dプリンターのデメリット

まだ広く普及していないためか、他の加工法に比べると高価になりやすいです。

また材料選択の幅が狭いため、理想の材料特性(引張強度、熱伝導率、磁性など)を得られないことがあります。

終わりに

いかがだったでしょうか。

今回は金属の加工法を紹介しました。

設計では、各加工法のメリット・デメリットをよく理解して、選択していくことが重要になります。

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