こんにちは。からすと申します。
みなさんは機械工学と聞いて何を思い浮かべますか?
工場で油まみれで働いているイメージでしょうか。
昔の私はそんな偏見まみれのイメージでした。
今回は機械工学で学ぶ4大力学について説明したいと思います。
そもそもあなたは何者?
私は大学で機械工学科を卒業し、2年間大学院で研究してきました。
その後機械メーカーに就職して働いていますので、合計10年以上は機械工学に関わってきました。
機械工学の4大力学
まず機械工学には基礎となる4大力学があります。
以下の4つになります。
- 材料力学
- 流体力学
- 熱力学
- 機械力学
大学では主にこの4力学をメインで学んでいき、さらに派生させたり、設計に応用したりする方法を学んでいきます。
では次に4力学について詳細を説明していきます。
材料力学
材料にかかる力や変形を計算する学問になります。
例えば、橋の設計などが代表的な例です。
1本の鉄の棒に対して圧縮したらどのくらい縮むか、直角に力を加えたらどのくらい曲がるのかなどを計算で求めることができます。
このような力や変形が分かれば、物を作るときに強度が十分か、無駄な形状がないかを判断することができます。
機械工学の中でも、最も基本となる学問と考えても過言ではないでしょう。
流体力学
「流体」という言葉を聞いて、何を思い浮かべますか?
文字通り気体や液体などの流れがある物のことを指しますが、身の回りには空気、水、油・・・探せば色々あると思います。
流体力学はこの流体の流れを予測する学問です。
流体の流れが分かれば、熱い部品を効率的に冷やす方法を考えたり、風や波によって発生する力を判断することもできます。
飛行機の翼の設計などにも流体力学を活用しています。
熱力学
物体に熱を加えた時に、何度温度が上がるか、圧力や体積がどのくらい大きくなるかを予測する学問です。
高校物理にも同じ名前の単元がありますが、延長したものになります。
ラップで密封したお弁当を電子レンジで温めると、どんどん膨らんでいき、いずれ破裂してしまいますよね。
もし機械が破裂したら大問題になってしまいますので、熱力学を考えることも安全上、重要なことになります。
近年では装置が小型化していることもあり、熱対策の分野については注目を浴びています。
(厳密には伝熱工学の分野も関わってくると思いますが)
機械力学
「機械」という名前になっていますが、主に振動を扱っている学問になります。
家電一つ取り上げても、洗濯機、掃除機、エアコンなど振動している機械はたくさんありますよね。
この振動はモーターによって引き起こされていますが、効率を追い求めて大きいモーターを搭載してしまうと、音がうるさかったり、振動を抑えきれずに壊れてしまうことが考えられます。
このような問題を避けるために、振動の制御方法を学んでいくのが機械力学になります。
私たちが快適に車に乗れるのも、この機械力学があってこそなのです。
終わりに
今回は機械工学の4大力学について説明しました。
最も基本となる学問ですが、さまざまな物に利用されています。
今快適な暮らしを行えるのも、機械工学の考えがあってのものだと思います。