皆さんは部品の標準化という手法を聞いたことはありますか?
機械設計のみならず、標準化することによって様々なメリットがあります。
今回は部品標準化について解説していきたいと思います。
部品標準化とは?
部品標準化とは、設計や製造で使用する部品を統一するプロセスのことを指します。
異なる製品間で共通の部品を採用することで、コスト削減や効率化が可能となります。
例えば、同じ径で同じ長さのネジを使用することも、部品標準化の一つです。
部品標準化の重要性
部品標準化には、以下のようなメリットがあります。
コスト削減
同じ部品を大量生産することで、製造コストが低減します。
また、必要な部品の種類が減ることで、保管や発注コストも削減することができます。
例えば、使用するネジが10種類あった場合、全てを別々に購入し、分けて保管し、組み立て時も区別して組み立てる必要があります。
これを全て同じネジにすることができれば、保管場所は1つで済みます。
設計期間の短縮
再利用可能な部品を使うことで、新規設計品の負担が減少します。
他にも過去実績のある部品を使用することで、信頼性を向上させることができます。
サプライチェーンの効率化
共通部品を使用することで、部品調達プロセスを簡略化することができます。
過去に採用した部品と同じ調達方法を用いることで、安定して部品を入手することが可能です。
導入手順
部品標準化の導入は、以下のような手順で行われます。
- 現状分析
- 標準化部品の定義
- 標準化の実施
- 効果の測定
現状分析
まず既存部品の洗い出しを行います。
使用している部品をリストアップし、重複や非効率な部品を探します。
各部品の生産コストと使用頻度を分析し、標準化部品の候補を選定します。
標準化部品の定義
標準化を適用する部品のサイズ、形状、材質などの基準を明確化します。
既に使用している標準部品のデータベースがあれば、データベース内から候補を探します。
標準化の実施
既存製品に標準化部品を適用します。
効果の測定
標準化を適用した製品に対して、コスト削減高価や設計短縮時間などの成果を定量化します。
さらに標準部品のデータベースを更新し、ノウハウとして蓄積します。
部品標準化の導入事例

部品標準化を行った例として、以下のような物が挙げられます。
1.自働車部品
自動車メーカーでは、エンジン部品を標準化することで、コストダウンを行っています。
2.家電部品
家電メーカーでは、共通部品を採用することで、製造ラインのコストを削減しています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は機械設計における部品標準化について解説してきました。
まとめると以下のようになります。
- 部品標準化とは、設計や製造で使用する部品を統一するプロセスのことを指す
- 部品標準化によって、コスト削減や設計期間の短縮などのメリットがある
- 導入には現状分析や標準化部品の定義などの工程が必要